流浪の月タイトルの意味は何?由来も考察!

流浪の月タイトルの意味は何?由来も考察!

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凪良ゆうさん著の『流浪の月』が2022年5月13日に映画が公開されました!

2020年の本屋大賞を受賞した作品だけあって、注目している方もいると思います。

原作小説や映画で物語を知っている方も知らない方も、タイトルの意味が何なのか気になりませんか?

由来も含めて、読者の間でさまざまな考察がされているんですよ。

今回は『流浪の月』のタイトルの意味は何なのか、由来もあわせて考察していきます!

 


流浪の月タイトルの意味は何?

『誘拐事件にあった女の子』とレッテルを貼られた女性・更紗と、『誘拐犯』とレッテルを貼られた男性・文が、15年後に偶然再会したことで物語が進んでいきます。

最後はこれまでの自分の常識や人との接し方について考えてしまうような内容です。

そして一足先に物語に触れた方はもちろん、これからの方でもタイトル『流浪の月』の意味が気になりますよね。

「流浪の月」で検索してみても出て来ない言葉です。

一体どんな意味なのでしょうか?

実は、物語中では「流浪の月」については解説されていません。

なので、「流浪」と「月」と分けて考えてみましょう。

「流浪」の意味は「さまようこと」です。

最後、更紗と文は「流浪」という言葉の通り、住まいを転々としながら暮らしていきます。

「流浪」はそんな2人の生活を表したものでしょう。

そして「月」は2人を表していると考えられます。

月は昔から神聖な存在でしたよね。

更紗と文はお互い相手が自分を理解してくれる唯一の存在でした。

神聖というのは大げさかもしれませんが、それに近い感情はあったのではないでしょうか?

 

小説の表紙の意味は?

小説の『流浪の月』の表紙に美味しそうなアイスクリームの写真が写っています。

なぜ、アイスクリームなのか?

本編を知らない人からすると不思議ですよね。

それは更紗が幼い頃に夕飯にアイスクリームを食べていたことに関係があります。

両親の亡き後は親戚の家に預けられた更紗ですが、当然夕飯にアイスクリームは止めさせられてしまいます。

次第に違和感や疎外感を感じるようになりますが、それは大人になってからも感じたまま。

しかし文は更紗の価値観を否定せず、理解してくれました。

そして更紗はこれまで感じていた違和感や疎外感が消えていきます。

一見何てこと無いアイスクリームのように思えますが、物語をよく表している表紙だったのです。

ファンからは「全部を読み終わった後に、改めて表紙を見ると泣ける」という声が挙がっていました。

なんだかお皿に盛り付けられたアイスクリームも、まるで「月」に見えてきますね。

 


流浪の月タイトルの由来も考察!

『流浪の月』の著者である凪良ゆうさんがなぜこのようなタイトルを付けたのか、さらに深掘りしていきたいと思います。

このタイトルの由来を深掘りするにあたり、文の「事実と真実はちがう」や更紗の「事実と真実の間には、月と地球ほどの隔たりがある」という言葉も重要になってくるのではないでしょうか?

更紗は「文に誘拐され酷いことをされた可哀想な子」、文は「ロリコン好きで更紗を誘拐した犯罪者」というレッテルを世間に貼られます。

ですが、実は更紗は文に酷いことをされていませんし、ましてや自ら望んで文のところに行ったのです。

一方の文はというと、文は公園で1人ポツンといる更紗に声を掛けただけで、誘拐するつもりではありませんでした。

真実は違うのに、「誘拐された・誘拐した」という事実だけが広まり、加えて尾ひれが付くようになってしまうのです。

さらに再会した2人は一緒に暮らすようになりますが、周囲からは「(文に)洗脳されているんじゃないか?」と心配されるのと同時に、奇異の目で見られます。

本当は違うのに理解されない・・・まさに「月と地球ほどの隔たりがある」ですね。

月が2人なら、地球は世の中でしょうか?

前述のように「流浪」の意味は「さまようこと」。

更紗と文の2人は住居を転々としてさまよいながら暮らしています。

世の中(地球)から離れつつ、さまよいながら暮らしている月(流浪している沙良と文)。

それがこのタイトルの由来なのではないでしょうか?

 

ファンの声

では、一足先に『流浪の月』を見た人の声を見ていきたいと思います!

やはり「月」が一番難しく、またキーワードになっているようですね。

そして、小説より映画の方がよりタイトルの意味を解釈するのに分かり易いかもしれません。

小説をまだ読んでいない方は映画から入っても良いでしょう。

 


まとめ

今回は『流浪の月』のタイトルの意味は何なのか、由来もあわせて考察していきました。

この不思議なタイトルは物語の内容をはじめ雰囲気もよく表していますが、難解なだけに意味や由来について様々な考察がされています。

一足先に見た人の解釈や声をご紹介しましたが、どれも「なるほど!」と思いました。

物語を読み進めていくうちに、これまでの自分や世間にとっては「普通」だと思っていた価値観を振り返りたくなります。

ぜひ、『流浪の月』の小説をはじめ映画もご覧になってみて下さい。