死刑にいたる病のタイトルの意味は何?結末ラストからも考察

映画『死刑にいたる病』のタイトルの意味は何?結末ラストからも考察

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2022年に公開された映画『死刑にいたる病』のサブスク配信が始まりSNSで話題になっています。

映画のタイトルの意味を考えるとサイコパスなイメージがうかがえますね!

この記事では

  • 『死刑にいたる病』のタイトルの意味は何?
  • 映画の結末ラストが伝えようとしていることは?

について考察していきたいと思います。

それと言うのもこの映画『死刑にいたる病』は、最後まで物語の結末ラストが読めないストーリー展開になっていて考察が難しい映画でもあります。

タイトルの意味が何なのか?結末ラストで伝えようとしていることが、いまひとつ掴つかみきれない人は、ぜひこの記事を参考に考察を深めてみてください。

今回は映画『死刑にいたる病』のタイトルの意味は何なのかについて、結末ラストから考察しながら進めていきたいと思います。

 


死刑にいたる病タイトルの意味は何?

映画『死刑にいたる病』のタイトルを見て、最初に何を意味しているのか疑問に思った人は多いと思います。

どこか漠然としていて、掴みどころがないタイトルですね。

映画の冒頭で、24件の殺人容疑で逮捕され死刑判決を受けた殺人犯・榛村大和から主人公・筧井雅也に一通の手紙が届くことで、この2人のやり取りがタイトルと関係していることが伺えます。

榛村は雅也が辛い中学生時代を送っていた時に優しい声を掛けて励ましてくれる存在だったため、刑務所の面会室で榛村と会ってしまった雅也は、じわじわと病魔に侵食されてしまいます。

その病は一度堕ちてしまったら最後、もはやどんな手段を使っても正常に戻ることは困難で、榛村自身、病の闇から抜け出したい意思や、罪に対する悔い、懺悔の気持ちを持ってはいないのでした。

このことから、映画のタイトル「死刑にいたる病」とは、法の裁きで死刑に処すことで強制的に終わらせなければいけない病の意味を想像することができます。

それは死刑判決を受けた殺人犯・榛村大和の精神状態を示す言葉でもあります。

 

キルケゴールの本にも関係している?

映画『死刑にいたる病』の原作は、2017年に文庫化された櫛木 理宇(くしき りう)さんの小説(同じタイトル)で、キルケゴールの著書『死に至る病』の影響を受けていると言われています。

キルケゴールは19世紀にデンマークで活躍していた哲学者で、著書『死に至る病』は

  • 第一部「死に至る病とは絶望である」
  • 第二部は「絶望とは罪である」

の二部構成で死と絶望について書かれています。

実際映画の中でも、主人公・筧井雅也が通う大学の講義でキルケゴールについて語られているシーンがありました。

 


死刑にいたる病タイトルの意味を結末ラストからも考察

映画のラストで主人公の筧井雅也は、榛村の嘘を見抜き関わりを断つことに成功します。

狂気の世界に足を踏み入れそうになりながら、正常な世界に戻れた雅也は自分を支えてくれた交際相手、灯里(あかり)の存在に希望を感じ、目の前に明るい未来が広がっていることを疑っていませんでした。

結末ラストシーンで、そんな灯里の口から榛村の名前を聞かされて雅也は愕然とします。

そして彼を見つめる灯里の目に宿る病的な光。

どこまでも仕組まれた榛村の罠が、この先も延々と雅也を苦しめ続けるであろうことを予感させながら映画は終了します。

タイトルそのものは、死刑にいたることで病が終わることを意味していますが、映画の内容的には次の世代へと引き継がれ決して終了にいたらないホラー的な結末が衝撃的でした。。

 

見た人の声

実際に映画『死刑にいたる病』を見てどうだったのか?SNSの声を集めてみました

榛村にとっての『死刑にいたる病』は、宗教や芸術の域まで達していてました。

その点では、彼が自分の命を全うしたいと願えば願うほどに病を手放すことができませんでした。

彼から病を取り除くには死刑しか選択肢がないという意味で『死刑にいたる病』というタイトルに結びついていると考えられます。

 


まとめ

今回は、映画『死刑にいたる病』のタイトルの意味は何?そして結末ラストが伝えようとしていることについて考察を進めてみました。

この記事では

  • 『死刑にいたる病』のタイトルの意味は何?
  • 映画の結末ラストが伝えようとしていることは?

について考察しました。

正直タイトルの意味や結末ラストが何を伝えようとしているかに対する考察は、人それぞれとらえ方が違うことでしょう。

また、今こうやって映画『死刑にいたる病』の考察記事を書いている私自身も、次にこの作品を見る時には、今回気づかなかった見解を持つのかもしれません。

映画『死刑にいたる病』は、見る人それぞれに違う考察が出てきそうな奥の深い作品だと感じました。

ぜひ、小説をはじめ映画もご覧になってみて下さい。